こんにちは!
ボタ日誌です!
今回の記事は、土についてです。
土っていろんな種類があって、どれを使っていいか、どんな配合にすれば良いか分かりにくいですよね。
私は今までは鶴仙園さんで購入した多肉植物の土を使っていました。
しかしながら、多肉植物を趣味とするのであれば、土にも精通せねば!!………と思い立ちました。
なので、今回は私が学んだ土のことについて、書いていきたいと思います。
では! 以下から本文です。
一読よろしくお願いします!!
土の性質
まずは、土を選定する上で知るべき性質についてです。
各種の用土には性質に特色があります。排水性、通気性、保水性、保肥性の4つが主な性質になります。
これらの性質は植物に合わせて、土を配合していく必要があります。
下記に各性質の概要を記載します!
◯排水性
水はけの良さの事です。
植物に水を与えたときに鉢内に水が滞留せず、そのまま流れる土を排水性の良い土といいます。
水分を多く蓄える多肉植物は排水性が悪いと根腐れしやすい為、水はけの良い土が推奨されます。
◯通気性
鉢内の風通しの良さの事です。
土のなかに空気が入る隙間があると、植物の根に酸素が周り成長を促進できます。
通気性のある土の特徴としては、粒一つひとつが多孔質で小さな穴が空いています。
◯保水性
水分を保つ性質のことです。
植物が根から水を吸収するには、乾燥しやすい用土であると水切れを起こしてしまいます。
そこで、保水性のある用土を使用することで十分に水分を吸い上げることが出来ます。
◯保肥性
肥料の効果を保持する性質のことです。
成長促進のために与えた肥料は植物に吸収されないと効果が発揮しにくい事があります。
保肥性のある用土を使用して、肥料の栄養素を留める土壌作りが出来ます。
基本用土とは
基本用土とは、配合土のベースとなる土のことです。配合土は基本用土と改良用土を混ぜることによって完成します。
基本用土の性質からその鉢内全体の環境を作り上げ、植物の成長が大きく左右されます。
多肉植物にとっては排水性が命。水はけが良い土をベースとして配合することが吉です。
以下に基本用土をまとめました。
さまざまな性質を持った土をご紹介いたします。御覧ください!
赤玉土
赤玉土とは、関東ローム層と呼ばれる地層の火山灰が積み重なって出来た土のことです。
園芸用の土としては一般的な種類。排水性、保水性どちらも良く、どんな植物にも合う基本となる土。
粒サイズによって、排水性、保水性が変化するので注意です。
特徴は乾燥時には白濁色、水に濡れると黄色に色が変わります。
鹿沼土
鹿沼土とは、赤玉土と同じように関東ローム層で採取できる軽石のことです。
主に栃木県鹿沼で生産されている。こちらも土としては一般的な種類。
排水性、保水性が良い。
特徴は乾燥時には白濁色、水に濡れると黄色に色が変わります。
日向土
日向土とは、宮崎県日向市周辺で採れる軽石類のこと。
ボラ土とも呼ばれ、一般的な基本用土の特徴的な排水性、通気性も良い。
難点としては保水性が少ないので、改良用土には保水性のある用土を
混ぜ込むと最適な環境づくりが出来るかもしれません。
蝦夷砂
蝦夷砂とは、北海道産の火山系軽石のこと。
鹿沼土と同じように一般的な土で排水性、保水性も良い。
鹿沼土との違いは硬質度です。粒が硬く、潰れにくい特徴があります。
矢作砂
矢作砂とは、岐阜県矢作川周辺で採れる川砂のことです。
川のなかにある砂である為に排水性は抜群です。
その高い排水性によって、保水性や保肥性は低いため、用土を作る際にはそれを考慮して配合する必要があります。
桐生砂
桐生砂とは群馬県桐生市周辺で採れる火山系の砂礫(砂と小石)のことです。
水はけ、通気性も良く、多肉植物にとっては好条件の用土です。
また、赤玉土などは経年劣化で粒がだんだんと潰れてきます。
この桐生砂は硬質系で潰れにくい性質があります。長い間、植え替え予定がない場合は非常に良い土であると思います。
黒土
黒土とは、赤玉土や鹿沼土と同じく、関東ローム層から採取できる火山灰土。
畑などで根菜の栽培にも使用されている一般的な土。
性質は保水性と保肥性が強いことから排水性を好む多肉植物には若干不向きな点もある。
しかし、水分が必要な苗や子株の時期に黒土を使用すれば、その高い保水性は有効に活用できます。
改良用土とは
改良用土とは、基本用土の足りない性質を補填するために混ぜ込む土のことです。
上記で示した基本用土だけで保水性や通気性などの特質が不十分な場合があります。
そこで改良用土を加えることによって、その足りない部分を補うことが出来ます。
多肉植物の土は排水性はかなり大事ですが、それは育成環境によっても優先度が異なります。
①排水性をかなり重視した配合で乾燥しやすい温度湿度
②保水性も意識した配合で乾燥しにくい温度湿度
これらの場合では水やりにも違いが出てきます。
①では土が乾きやすいので、水やりが3日に一回は必要。
②では土が乾きにくいので、水やりが週一回でも大丈夫。
といったような違いも出できますので、
自分自身の育成環境を考慮しなければなりません。
このように基本用土に改良用土を加えて、必要な機能を足す事が必要になります。
以下からその改良用土をご紹介致します!ご参考にお願いします!
くん炭
くん炭とは、もみ殻(お米の殻)を加熱して、炭化させたものをくん炭と言います。
水分を吸収する性質に併せ、多孔質な構造から排水性も良い。
phはアルカリ性で配合することで土内を中和させる機能を持ちます。
有機物の灰であるため、植物たちに栄養を与えて、成長を加速させます。
ゼオライト
ゼオライトとは、火山から採れる鉱石のことです。
沸石とも呼ばれ、多孔質体であることから土としても様々な効果があります。
保肥性、排水性、土壌改善、根腐れ防止、脱臭など。
パーライト
パーライト火山岩を加熱することで内部のガラス質を多孔質化させたものです。
排水性、通気性が良く、用土の中に外部からの空気を取り込みやすい。土壌改善に期待できます。
ピートモス
ピートモスとは、苔などの水分を好む植物が蓄積して出来た泥炭(泥状の灰)を乾燥させたものです。
酸性の土壌に適した植物への環境づくりに用いられます。効果は保水性、通気性、保肥性。
バーミキュライト
バーミキュライトとは、苦土蛭石という鉱物を加熱処理し、粉砕したものです。
鉱物であることからカリウムやマグネシウムを含んでいるため、栄養素は豊富。
通気性、保水性、保肥性により土壌改良も期待できます。
珪酸塩白土
珪酸塩白土とは、秋田県の八沢木地域で採れる粘土鉱物のことです。
イオン交換で水を浄化する性質があるため、ハイドロカルチャーなどには最適です。
土壌改善の効果もあり、多孔質な粒からは通気性の確保もできます。
さらに他の土たちを団粒構造(複数の粒一つにまとめる機能)を持つので、排水性、保水性、保肥性も期待できます。
肥料とは
園芸用の肥料は主に液体と粒状固体の2つに分類されます。
今回は植え替え時に用土へ混ぜ込んで使用する粒状肥料をご紹介いたします。
また、肥料は絶対に混ぜないといけないものではありません。
効果はなかなか目に見えるものではなく、要領を間違えると植物に悪影響も与えることもあります。
使用する際は使用方法を守って、あくまでおまじない程度と考えると良い気がします。。。
マグァンプK
マグァンプKとは、植物の成長を促す元肥(土に混ぜるタイプの肥料)のことです。
内部には水溶性と非水溶性の栄養素を含んでいる。中粒の場合、1年もの効果があります。
マグァンプKの有無で成長が変わるという試験結果もあり、長らく園芸界で愛されている商品です。
オルトラン
オルトランとは、土壌に混合させる粒状の殺虫剤のことです。
アザミウマなど多肉植物の害虫予防の効果があります。
浸透移行性という殺虫剤を植物に含ませて、植物自体に害虫の免疫を与えます。
まとめ
今回は多肉植物にとって有益な用土をまとめてみました!
基本用土は主に土作りのベースとなる土で、それに機能を付け加える意味で改良用土を配合します。
配合した土によって植物の成長は大きく変わり、適した用土でないと病気や根腐れも起こしてしまう可能性もあります。
今回ご紹介した用土たちはどれも多肉植物にとって活用できる土であると思います。
次回以降は、土の配合方法や配合する際の考えを書いていきたいと思います。
では!本日のボタ日誌はこれまで!
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